保湿の王様とも呼ばれている割と昔から知名度の高い保湿成分が「セラミド」です。
セラミドをウリにした化粧品はたくさん出ているので、
ぶっちゃけ本当にセラミド入りの化粧品は良いの?良くないの?と疑問を持たれている方もいらっしゃることでしょう。
赤ちゃん用の保湿化粧品であるベビーローションにもセラミドが使われていることもあるのでセラミドの良し悪しについてはっきりさせましょうということで、セラミド入りベビーローションについてご紹介したいと思います。
そもそもセラミドが注目を浴びている理由
やっぱりセラミドが人気で注目されている理由としては、
お肌に元々存在している保湿成分だからということがあります。
簡単にお肌の構造について話をしておきますと、
お肌は3つの層に分かれています。深い層から順番に皮下組織、真皮、表皮となっています。
そして、スキンケアにおいて最も重要なのが表皮です。
この表皮も4つの層から成っていて、深い層から順に基底層、有棘層、顆粒層、角質層となっています。
基本的に化粧品の潤いや保湿成分の浸透は角質層までというのが原則となっています。
この角質層にセラミドが存在します。
角質層には角質細胞というものがあり、角質細胞同士の間を細胞間脂質というものが埋めています。よく例えられるのがレンガとセメントの例です。
レンガの壁とか作る時にセメントを間に詰めて作られますが、角質細胞がレンガで、セメントが細胞間脂質のイメージです。
この細胞間脂質を主に組織しているのがセラミドなのです。
角質層はお肌の最も表面にあることもあり、お肌の乾燥などとも密接に関係してきますが、お肌の潤いを保てているのもこの角質層のおかげと言えます。
つまり、セラミドはお肌にも存在している保湿成分であるだけでなく、お肌の保湿においてとても重要な役割を果たしているということです。
そして、アトピー性皮膚炎の子供などはこのセラミドが少ないとも言われています。
セラミドの種類が大切
セラミドって種類があることはご存じでしょうか?
①コメヌカスフィンゴ糖脂質などの植物由来セラミド
②セレブロシドやウマスフィンゴ脂質などの(動物)天然由来セラミド
③ヘキサデシロキシPGヒドロキセチルヘキサデカナミドやセチルPGヒドロキシエチルパルミタミドなどの疑似セラミド
④セラミドNPやセラミドAP(少し前まではセラミド1、セラミド2などで表されていました)などのヒト型セラミド
の4種類があります。
お肌に存在しているセラミドと構造が同じと言われているのがヒト型セラミドです。
疑似セラミドは似て非なるものだと思っておいた方が良いです。
植物由来セラミドや動物由来の天然由来セラミドはヒト型セラミドほどではないというイメージです。決して悪くはありません。
ベビーローションに配合されていて嬉しいのはヒト型セラミドです。
化粧品に配合されているセラミドの考え方
セラミドはお肌にも存在しますし、お肌に存在しているセラミドと同じ構造のセラミドとしてヒト型セラミドがあるということをお伝えしましたが、大事なことを最後にお話しします。
セラミドが配合されている化粧品だからといってお肌に存在しているセラミドにとって代わるものではないということです。
セラミド入り化粧品をお肌に塗ったとしても角質層にあるセラミドが増えたりはしません。
この角質層のセラミドはあくまでも体内から生成されるものです。
コラーゲンを塗ったところでお肌のコラーゲンが増えたりしないのと同じです。
セラミドはお肌にもある成分なので肌にも馴染みやすく、保湿力も高い成分ですが、お肌のバリア機能を担っているお肌にあるセラミドの代わりではなく、あくまでもサポートという意味だということは知っておいた方が良いです。
お肌の中のセラミドの代わりにはなりませんが、デリケート肌の赤ちゃんのお肌の保湿などには最適な保湿成分であることは間違いありませんので、セラミド入りのベビーローションは赤ちゃんのスキンケアにおすすめできます。