無添加ベビーローションの場合、ノンアルコールとかアルコールフリーといったアルコール無添加と書かれていることがあります。
もちろん無添加ベビーローションといっても無添加の対象となる成分はメーカーによって様々なので、アルコールが入っているものも当然あります。
ここではアルコール無添加と謳っているのにベヘニルアルコールなどの「アルコール」という文字が入っているベビーローションがウソの記載をしているのかどうかについてご説明します。
ノンアルコールが示すもの
実は無添加としてよく記載されるノンアルコールとかアルコールフリーの示すアルコールというのはエタノールのことを指します。
簡単にいうと、ノンアルコールというのは皆さんがイメージするようなお酒とか消毒に使われるアルコールといった意味でのアルコールは使っていませんよという意味なのです。
ほとんどのケースでアルコールがお肌に合わないという場合のアルコールはエタノールのことを指します。
つまり、ノンアルコールやアルコールフリーの記載を見つけた場合にはエタノールが入っていないと認識しましょう。※変性アルコールと書かれている場合はエタノールに変性剤を加えたものを指します。
ベヘニルアルコールなど成分名にアルコールが付くのは?
ベヘニルアルコール以外にもステアリルアルコール、ラノリンアルコール、ミリスチルアルコールといった成分名にアルコールがついた成分はありますが、高級アルコールの一種です。
高級アルコールというのは別に値段が高いアルコールという意味ではなく、化学の授業などで習う化学式において炭素原子数が6個以上の鎖式アルコールのことを指します。
つまり、化学式の中にアルコールの構造が入っているのでアルコールという名称となっていますが、ベヘニルアルコールやステアリルアルコールなどはヘアトリートメントや乳液などに用いられ、乳化安定や増粘剤として等、ベースとなる基材として使われる成分でありエタノールとは性質が異なります。
ベヘニルアルコールではピンとこない方もいらっしゃるかもしれませんが、皆さんが一度は化粧品で目にしたことがあるグリセリンもアルコールの一種です。※グリセリンは三価アルコールに分類されます。
グリセリンはエタノールと全然違いますよね?グリセリンは保湿剤として多くの保湿化粧品に使われる成分です。
ニトログリセリンという爆弾に使われるものもありますが、ニトログリセリンとグリセリンも当然ながら性質は異なります。爆発するようなものはお肌に付けられないですしね。
つまり、成分名にアルコールが付いていたとしてもベヘニルアルコールはエタノールとは全く違う成分だということです。
そのため、ノンアルコールやアルコールフリーを謳っているベビーローションにベヘニルアルコールが入っていたとしてもウソではありませんし、騙しているわけでもありません。
メーカーによってはわかりやすくアルコール(エタノール)無添加と書いてくれている場合もあります。